イスラエル攻撃で全壊のスタジオ

【テヘラン共同】イスラエルは13日以降のイラン攻撃で、多数の非軍事施設を標的にした。16日にはイランの首都テヘランで国営テレビ本部を爆撃し、職員2人が死亡。戦況を伝えたスタジオは灰と化し、4階建てコンクリート製の建物には今も焦げ臭いにおいが漂っていた。29日、全壊した国営テレビ本部を共同通信記者が取材した。
メインスタジオだったとされる部屋の壁は吹き飛び、外から内部の様子が確認できる。天井がはがれ落ち、至る所に電線が垂れ下がっていた。照明器具やパソコンは焼け焦げ、司会者が座っていた机は原形をとどめていなかった。
建物の外を歩くと、散乱したガラスの破片が足元でみしみしと音を立てる。直撃を受けた本部から数十メートル離れた建物にも、飛び散った破片でできたとみられる握り拳ほどの穴がいくつも開き、攻撃の激しさを物語っていた。
ニュース番組の司会者エルハム・アベディニさん(34)は、イスラエルが攻撃を予告し、ほとんどの職員が退避する中、とどまることを決断した。
(共同)