にじみ防ぎ、より滑らか三菱鉛筆ZENTO

 三菱鉛筆が今年2月に発売した高機能水性ボールペン「uniball ZENTO(ユニボール ゼント)」
 三菱鉛筆が今年2月に発売した高機能水性ボールペン「uniball ZENTO(ユニボール ゼント)」


三菱鉛筆が2025年2月に発売した高機能水性ボールペン「uniball ZENTO(ユニボール ゼント)」は品切れの店舗が発生し、供給が間に合わない状況となっている(6月時点)。新たに開発したインクで、水性の弱みとされるにじみを防ぎ、強みである書き心地を一段と滑らかにした。(共同通信=浜谷栄彦記者)
従来の水性インクに「引き寄せ粒子」を入れた。この粒子が色のもととなる顔料の粒子と「スクラムを組んで」紙の表面にとどまり、紙に浸透しようとする作用を抑えることに成功した。
ボールペンは、先端部の小さな球体が回転し、芯に蓄えたインクを紙に塗りつける仕組み。インクに金属との摩擦を和らげる成分を加えて「ソフトな書き心地」を実現した。1本275〜3300円と幅広い価格帯を用意している。
スマートフォンやパソコンの普及で、手書きでメモを取る機会が減った。結果的にボールペンで紙に文字を書く行為そのものが、自分と向き合ったり、リラックスしたりする機会になっていると分析。開発した三菱鉛筆の板津祐太(いたづ・ゆうた)さんは「その大切な時間に寄り添うことを意識した」と強調する。
狙いは当たり、売れ行きは想定を大きく上回った。「昔は書くことが必須だった。今は必須というよりも趣味に近いのでは」。新卒で入社した人が多い三菱鉛筆では少数派の転職組。板津さんは岐阜県出身の35歳(価格と年齢は6月時点)。
(共同)

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