投資詐欺の元野村証券社員に実刑

投資実績をよく見せかけた出資話を持ちかけて顧客らから現金2億円超をだまし取ったとして、詐欺や金融商品取引法違反(無登録営業)などの罪に問われた元野村証券社員の白岩伸也被告(37)に岡山地裁(本村暁宏裁判長)は4日、懲役10年、罰金300万円(求刑懲役13年、罰金300万円)の判決を言い渡した。
判決などによると、同社に在籍していた2018〜20年に7人の顧客から投資運用目的などで計約1億円を詐取。退職後、別の元野村証券社員の男(54)=同罪などで懲役3年6月確定=と共謀するなどし、兵庫県に住む女性ら8人に「運用は順調」とうそを言い、計約1億3千万円をだまし取った。また元本保証を約束して計約7600万円を不正に集めた。
本村裁判長は判決理由で、共謀の男に顧客勧誘の指示をしており白岩被告が主犯だと指摘。「野村証券社員という地位や影響力を利用し、具体的な数字を示して投資運用が順調であると信じ込ませた。被害結果は甚大だ」と述べた。
(共同)