包帯型石こうギプスが始まり

創業70周年の医療用品メーカー。創業者鈴木重夫が国産初の包帯型石こうギプス「スピードギプス」を開発。1955年に東京都内で東京衛材研究所を開いたのが始まり。看護師が包帯に石こうをすり込む手間を省いた。(共同通信=増井杏菜記者)
1965年、オストメイト(人工肛門などの利用者)向けに国産初の粘着式ストーマ装具「ラパック」を開発。当時はおわんをベルトで固定したような装具で排せつ物を処理しており、漏れや臭いなどに課題があった。海外製品をもとに試行錯誤し、肌に直接貼って使う袋型の装具を完成させた。
1970〜80年代にはオストメイトの社会復帰を支援する情報誌の創刊や交流会を開催。ストーマ関連は主要事業に成長した。あらゆる人をケアしたいという思いを込めて92年、オールケアを由来とした今の社名となった。
2000年代には地域の看護ケアを担う医療や介護従事者向け情報サイトを開設。現在はギプス製品やストーマ装具、医療用テープなど約300製品を手がけ、一部海外にも提供している。医療従事者と患者の負担を減らす製品を作り続ける。
(共同)