ロシア運輸相、解任直後に自殺か

【モスクワ共同】ロシアのプーチン大統領に運輸相の職を解かれたばかりのロマン・スタロボイト氏(53)の遺体が7日、モスクワ郊外で見つかり、ロシア治安当局は自殺とみられると発表した。スタロボイト氏は昨年5月の運輸相就任までロシア西部クルスク州で知事を務めた。知事時代に関わったウクライナ国境防衛施設の建設に絡む汚職捜査が迫っていたとの非公式情報も出ている。
ロシアメディアが解任を一斉に報じた7日朝から約7時間後、ロシア連邦捜査委員会は遺体がモスクワ州の自家用車内で見つかったと発表した。遺体には銃創があったという。
ロシア治安当局は今年4月、ウクライナ国境の要塞建設に絡む10億ルーブル(約18億円)の詐欺容疑などで、スタロボイト氏の後任としてクルスク州知事を務めたスミルノフ容疑者らを拘束。汚職捜査は続いており、ロシア紙コメルサントによると、スミルノフ容疑者らがスタロボイト氏の犯行関与を供述していたという。
ロシアのペスコフ大統領報道官は、遺体発見の発表前、解任は大統領の信任を失ったのが理由ではないと説明した。
(共同)