雌特有のカロリー消費を解明

 雌の褐色脂肪組織が熱を生み出す仕組み(イメージ)
 雌の褐色脂肪組織が熱を生み出す仕組み(イメージ)


体内でカロリーを消費して熱を生み出す「褐色脂肪組織(BAT)」が、雄よりも雌で効率よく働く仕組みをマウスの実験で明らかにしたと、東京科学大などの研究チームが14日、英科学誌「ネイチャーコミュニケーションズ」に発表した。女性ホルモンと、性別によって働きに差があるタンパク質が関与していた。
低温に弱い胎児を守るために備えた、人を含む哺乳類共通の仕組みではないかとしている。閉経を迎えていない女性が、糖尿病など代謝に関わる病気にかかりづらい一因の可能性もある。チームの山田哲也・東京科学大教授は「男性にも有用な、肥満や代謝疾患の新しい薬の開発につながるかもしれない」と話している。
BATは主に肩甲骨の周囲にあり、脂肪などのエネルギー源を燃やして体温の維持に必要な熱を生み出す。皮下脂肪や内臓脂肪としてエネルギーを貯蔵する白色脂肪組織とは役割が異なる。BATが多い人ほど糖尿病などになりづらいとされ、閉経前の女性はBATが多く活発だという。
(共同)

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