中国・ハルビンにデニソワ人頭骨

 中国・ハルビンで発見された頭骨の化石(国際科学誌イノベーション提供)
 中国・ハルビンで発見された頭骨の化石(国際科学誌イノベーション提供)


中国東北部のハルビンで発見された少なくとも約14万6千年前の頭骨の化石は、タンパク質などの解析により絶滅した旧人「デニソワ人」と分かったと、中国科学院などの研究チームが17日までに発表した。デニソワ人はこれまで断片的な化石しか見つかっておらず、頭骨が確認されたのは初めて。
デニソワ人はロシア・シベリアの「デニソワ洞窟」や中国・チベット高原、過去に陸地だった台湾沖の海底で見つかっているが、詳しい姿や分布域が分からない「謎の人類」とされている。チームは「東アジアに広く分布していた証拠になる」としている。
今回の化石は成人男性とみられ、頭骨は前後に長くて脳の容量は現生人類並みに大きく、幅が広い顔に大きな眼窩があるなどの特徴もあった。
チームは、1933年に橋の建設工事の際に発見された化石に残されていたタンパク質を抜き出してアミノ酸配列を調べ、デニソワ人特有の変異を見つけた。母親から子に遺伝するミトコンドリアDNAでも、デニソワ人に関連する部分を確認した。
(共同)

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