南海トラフ地震の指針改定へ

内閣府は22日、南海トラフ地震臨時情報の発表時に自治体や企業が取るべき対応を示したガイドライン(指針)を見直すと明らかにした。昨年8月に臨時情報(巨大地震注意)を初めて発表した際、イベントを開くかどうかなど判断に迷った例が多かったことを踏まえた。当時の対応例を指針に書き加えるなどして、事前の検討を担当者らに促す。
首都直下地震なども含めた大規模地震への対策を幅広く議論する有識者会議を新設し、改定内容を協議する。初会合を今月24日に開き、8月にも指針に反映させる。
現行指針は「共通編」「住民編」「企業編」からなる。住民編には自治体向けの記載が多いことから「地方公共団体編」に変更。昨年8月の臨時情報発表時に、どのような対策をしてイベントを開催したかや、参加者に避難を呼びかける手順を事前に決めていた例などを紹介する方向だ。
住民の安全確保に向けた記述も充実させる。先発地震で大きな揺れがあった地域では家具固定の再点検を促す。崖沿いの住宅では斜面から離れた部屋で過ごすことも要請する。
(共同)