横浜市長に山中氏再選

任期満了に伴う横浜市長選は3日投開票の結果、無所属現職山中竹春氏(52)が、元長野県知事田中康夫氏(69)ら無所属新人5人を破り、再選を果たした。自民党市連、立憲民主党神奈川県連、公明党の市内3総支部から支持を得た他、無党派層にも浸透して選挙戦を優位に展開した。投票率は41・64%で、4年前の前回選を7・41ポイント下回った。
山中氏は横浜市立大医学部の元教授。子育て支援策といった1期4年の実績を訴え、各年代から幅広く支持を集めた。再選が決まった後、選挙事務所で支援者らを前に「4年間で作った実績を発展させ、横浜市をさらなる成長軌道に乗せることを約束する」と語った。
前回2021年市長選に続き立候補した田中氏は、環境市税の撤廃による市民の負担軽減を主張したものの、届かなかった。選挙事務所で記者団に「現在の市政は不透明だ」と批判。今後の政治活動については言及を避けた。
野球独立リーグ球団オーナー福山敦士氏(36)、自民を離党した元市議高橋徳美氏(56)、元会社員斉藤直明氏(60)、野菜卸売会社経営小山正武氏(76)も、支持が広がらなかった。
前回選は、カジノを含む統合型リゾート施設(IR)誘致の是非が争点だった。小此木八郎元国家公安委員長と林文子前市長に自民市連内の支持が二分。立民の推薦を受けた山中氏が圧勝した。小此木氏は地元選出の菅義偉首相(当時)に近く、政権への打撃となった。菅氏は21年9月、首相退陣を表明した。
(共同)