広島「原爆の日」、被爆80年に

広島は6日、米軍による原爆投下から80年の「原爆の日」を迎えた。広島市の平和記念公園で午前8時から「原爆死没者慰霊式・平和祈念式」(平和記念式典)が営まれる。世界情勢が緊迫度を増す中、過去最多の120カ国・地域の代表が参加予定。松井一実市長は平和宣言で、世界の為政者に対話を通じた安全保障体制の構築を呼びかける。
昨年、日本原水爆被害者団体協議会(被団協)がノーベル平和賞を受賞したものの、核廃絶に向けた機運は盛り上がりに欠ける。松井氏は、核兵器廃絶を「市民社会の総意」にしようと訴える。
日本政府には、来年の核兵器禁止条約第1回再検討会議にオブザーバー参加し、締約国となるよう求める。
式典には欧州連合(EU)代表も出席予定。従来の招待から、今年は各国・地域代表への開催案内の通知に変更となった。ロシアによるウクライナ侵攻を理由に招待しなかったベラルーシが4年ぶりに参加する一方、ロシアは欠席。パレスチナ自治政府と台湾の代表も初めて参列する見通し。
(共同)