クマ犠牲者、過去最多

全国各地でクマの人身被害が相次いでいる。2025年度の犠牲者数は6人で、過去最多だった23年度と並んだ。他に長野や岩手でも男性2人の遺体が発見されており、クマによる被害と確認されれば、最多を更新する可能性がある。秋は冬眠前にクマの動きが活発になる時期で、環境省は注意を呼びかけている。
環境省によるとクマによる犠牲者は6日時点で北海道で2人、岩手、宮城、秋田、長野で各1人の計6人。被害場所は登山やキノコ採りで訪れた山中だけでなく、岩手県北上市では住宅で女性が襲われ、北海道福島町では新聞配達中の男性が、秋田県北秋田市では障害者施設の敷地内で女性が被害に遭うなど、人の生活圏にも及んだ。
このほか、3日には長野県大鹿村、8日には岩手県北上市の山林で、それぞれ男性の遺体が見つかり、クマに襲われた可能性があるほか、宮城県栗原市でクマに襲われ死亡した女性と同じキノコ採りグループにいた別の女性は、行方不明となっている。
けが人も含めた9月の1カ月間の人身被害は39人で、07年度以降で最多だ。
(共同)