タリバンがパキスタン非難

【イスラマバード共同】アフガニスタンのイスラム主義組織タリバン暫定政権の国防省は10日、パキスタンが領空を侵犯し、首都カブールの上空に侵入したと非難する声明を発表した。アフガン東部で爆撃もあったと指摘した。イスラム武装勢力を標的にしたパキスタン軍による東部への越境攻撃はこれまでもあったが、首都への展開が事実とすれば極めて異例。
パキスタン軍は事実関係を確認しておらず、詳細は不明。カブールでは9日夜に大きな爆発音が響き、パキスタン軍による空爆との未確認情報が広がった。声明は、東部パクティカ州で商店街が爆撃されたとしている。日付には触れていない。
タリバン暫定政権のムッタキ外相はインドを訪問中。パキスタンはインドとカシミール地方の領有権を争っており、インドに接近するタリバンをけん制する思惑もありそうだ。
カブールでは2022年7月末、米無人機の空爆で、国際テロ組織アルカイダの最高指導者ザワヒリ容疑者が殺害された例がある。
(共同)