タリバンがパキスタン攻撃

【イスラマバード共同】アフガニスタンのイスラム主義組織タリバン暫定政権の軍部隊は11日、国境地帯でパキスタン側に攻撃した。暫定政権の国防省は10日の声明で、パキスタンが領空侵犯し首都カブール上空に侵入、東部を爆撃したと非難しており、今回の攻撃を「報復」だとした。パキスタン軍も応戦。双方が相手部隊の多数を殺害したと主張している。
タリバン暫定政権の国防省は作戦は終了したとした一方、パキスタンが主権を再び侵害すれば「断固とした対応を取る」と威嚇した。パキスタン治安当局筋は、アフガンの部隊は多くの場所で退却したとしている。
アフガンメディアやパキスタン治安当局筋などによると、アフガンの部隊は東部ナンガルハル州やクナール州のほか、南部ヘルマンド州の国境地帯でもパキスタン側を攻撃した。パキスタンはアフガン部隊や武装勢力の計数十人を、タリバン暫定政権はパキスタン部隊の58人を殺害したと主張した。
タリバン暫定政権は24年12月にも、空爆への報復としてパキスタンの複数地点を攻撃した。
(共同)