「鬼滅」鑑賞でわざわざ香港へ
【香港共同】世界的にヒットしているアニメ映画「劇場版『鬼滅の刃』無限城編 第一章 猗窩座再来」が香港でも大人気だ。中国本土では上映の予定すら決まっていないため、同映画を見るためわざわざ香港に来る中国人ファンが多い。収益悪化に苦しむ映画館には恵みの雨となっている。
香港に高度な自治を保障した「一国二制度」が近年の政治的な統制強化で揺らいでいるとの指摘が強まる中、鬼滅ファンや映画館は制度の恩恵にあずかった形だ。
中国では「鬼滅の刃」のアニメは動画サイトで見ることができ最も人気のあるアニメ作品の一つだが、前作の「劇場版『鬼滅の刃』無限列車編」は劇場公開されなかった。暴力的なシーンなどが問題視されたとの見方があるが、理由は不明だ。
香港浸会大の呉国坤准教授は「今年は抗日戦勝80年だ。中国当局には日本の映画をあまり上映させたくないとの思いがある」と分析する。
隣接する中国広東省深セン市から「無限城編」を見に来た女性(31)は「中国で見られない映画を見るためだけに年に5〜6回は香港に来る」と語る。
(共同)












