クマ出没、行事中止相次ぐ

 登山客にヒグマへの注意を呼びかけるチラシを配るNPOのボランティア(右から2人目)=10月、札幌市
 登山客にヒグマへの注意を呼びかけるチラシを配るNPOのボランティア(右から2人目)=10月、札幌市


各地でクマの出没により、秋の行楽シーズンに合わせたイベントやスポーツ大会の中止が相次いでいる。一度人里で食べ物を得たクマは繰り返し来る可能性が高いとされ、「来年は開催できるのか」と懸念する声も。酪農学園大の佐藤喜和教授は「ごみや作物の管理を怠ればクマが来るということを念頭に、地域の環境を整える必要がある」と話した。
「安全を最優先に考慮し、開催を中止」。北海道北斗市の公園で10月中旬、紅葉のライトアップ行事の中止を知らせる看板が掲示された。ヒグマが動き回る夜の時間帯と重なり、遭遇の危険性が高まるとの判断だった。札幌市でも公園や散策路が閉鎖され、登山口がある公園ではクマと共存できる環境づくりに取り組むNPOがチラシを配って注意を呼びかけた。
7月に新聞配達員がヒグマに襲われて死亡した北海道福島町では、大相撲九重部屋の夏合宿に続き、花火大会など少なくとも七つの行事が中止に。町観光協会の担当者は「会場は町の中心部で、電気柵を設置するわけにもいかない。ごみの管理を徹底するくらいしかない」と困惑した様子だ。
(共同)

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