原発事故の苦悩語る 水戸、元東電社員・吉川さん講演
核廃絶や脱原発、護憲を掲げて結成された「水戸平和フォーラム」(玉造順一代表)は1日、元東京電力社員の吉川彰浩さん(32)を講師に招いた講演会「これからの福島原発を考える」を、水戸市千波町の県民文化センターで開いた。
講師の吉川さんは福島第1、第2原発に勤務した経験を持ち、東日本大震災の際は第2原発で働いていた。
震災時に第2原発は、どうにか冷却水注水が間に合い、ぎりぎりで炉心溶融(メルトダウン)を免れたものの、相当に厳しい状況だったと紹介。「家族の安否(確認)もできない大変過酷な状態で、放射能汚染の中で頑張った」と述べた。
一方で「ただ、頑張り足りなかった。皆さんに迷惑を掛けたし、警戒区域の避難された人にはもっと苦しい思いをさせた。現地の人間はそれは自分たちの責任だと感じながら作業していた」と、当時を振り返った。
同社を辞めた社員の中には「死刑だ。死んで当然」などと罵詈(ばり)雑言を浴びせられ、精神的ストレスを抱えたケースもあると指摘。吉川さんのおいは大人から生ごみを投げつけられたことがあり、子どもや家族が理不尽ないじめに遭う現状も訴えた。
さらに、不安定な冷却施設やたまり続ける汚染水を抱える第1原発に関しては、原発に詳しい社員が次々に辞めていく中で、今後起きてもおかしくない「次のトラブル」に対応できるのか、疑問を投げ掛けた。
その上で、吉川さんは現場で働く社員を守る必要性を強調し、「決して遠くで起こっている問題ではなく、皆さんの問題でもあることを未来を守るために認識してほしい」と呼び掛けた。










