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黒沢止幾を知って 波乱の生涯描く水戸で朗読劇

「勤皇女流三傑」「日本最初の女性教師」といわれた黒沢止幾の人生を描いた朗読劇=水戸市三の丸1丁目
「勤皇女流三傑」「日本最初の女性教師」といわれた黒沢止幾の人生を描いた朗読劇=水戸市三の丸1丁目


「日本初の女性教師」で、幕末には勤皇女流三傑にも数え上げられた黒沢止幾(とき)の生涯を描いた朗読劇が15日、水戸市三の丸1丁目の県立図書館で上演された。水戸朗読の会(寺門幸子代表)が実施し、スクリーンに止幾の姿や生家を映し出しながら、4人の読み手が臨場感を込めて表現した。

朗読劇の前半は、1806年に現在の城里町に生まれた止幾が行商しながら勉学を続け、草津温泉や実家の寺子屋で子どもたちを教えた歩みなどを紹介した。

後半でクローズアップしたのが、安政の大獄で幕府と対立し謹慎させられた水戸藩主・徳川斉昭の無実を天皇に訴えようと、単身で京都にのぼった事件。

嘆願の長歌を献上しようとしたが幕府に捕らえられ、江戸まで護送された後、釈放される。止幾はその後、明治の学制発布を期に自宅を小学校として開放し、日本初の小学校女性教師となり、85歳で亡くなる。

読み手の一人が止幾役になり、前半は行商姿、後半には嘆願上京する際の紋付き和服姿で朗読した。

この朗読劇のオリジナル台本を作成、演出した梅田宏さんは「国を思って単身、京まで歩いた情熱、意志の強さはすごい。そんな女性が郷里にいるのは誇りであり、知ってもらいたいと思う」と話した。

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