文化財、火災から守れ 土浦で小学生ら防火訓練
26日の文化財防火デーを前に、土浦市の文化財防火訓練が21日、市指定建造物「大聖寺山門」などのある同寺(同市永国、小林隆成住職)で行われた。
文化財を守り、地域ぐるみで防火・防災意識を高めてもらおうと市教委と市消防本部が毎年実施している。今年は市立中村小学校の5年生64人と、市文化財愛護の会の会員らが参加した。
児童らはまず、市立博物館の学芸員から、火事場で勇ましく掲げるまといや、刺し子で作られた火事装束、延焼を防ぐため建物を破壊するとび口などの説明を受けた。さらに1879(明治12)年製の消火放水用具「竜(りゅう)吐(ど)水(すい)」の手押しポンプを上下させて、的に向けて放水した。
また、119番通報とバケツリレーの訓練では的確な通報や初期消火の重要性を実感した様子だった。その後、消火器を操作して火を消す訓練や、最新式の放水銃のデモンストレーションを見学。
訓練を終えた中沢あかねさん(11)は「文化財の大事さがよく分かり、守っていきたいと思った。バケツリレーは水を投げるのが難しかった」と感想を話した。