長期就業を単位認定 普通科・石下紫峰高で始動
常総市新石下の県立石下紫峰高校(岩田隆校長)は、事業所での長期就業を単位として認定する「デュアルシステム」を導入する。普通科での導入は全国でも珍しい。21日、開講式が同校で開かれ、生徒が「働く意義を学ぶため、精いっぱい取り組む」と、来年1月までの企業実習に意欲を示した。
実習を行うのは2年生12人。今月末から、市内のホームセンターや自動車関連会社、幼稚園など計7事業所に「出勤」する。来年1月まで計15日間、従業員に交じって就業することで、社会人としての心構えや働く意義を学ぶ。
式には、生徒をはじめ、県教委や受け入れ事業所の代表、保護者らが出席した。
岩田校長は「職場では感謝の心を忘れず、積極的に学び、将来に役立ててほしい」とあいさつ。受け入れ事業所を代表し、菓子製造販売「ゆたかや製菓」代表取締役の中山忠男さんが「長期実習であれば失敗もする。それを検証し、体験を積み重ねてほしい」と激励した。
生徒を代表し、後藤由来さんは「自分の適性を知り、直すべきところを直し、将来の就職につなげたい」と決意を表明。生徒が一人ずつ、実習先での目標を発表した。
県教委によると、デュアルシステムは、商業科や工業科の高校では広まっているが、普通科での導入は全国でも極めて珍しい。
同校は来年度、キャリア教育に重点を置いた、県内2校目の「アクティブスクール」に改編することが決まっており、先行してデュアルシステムを導入した。 (松田拓朗)