鹿島神宮 大鳥居、木造で再建
3年前の東日本大震災で倒壊後、震災復興のシンボルとして再建された鹿島神宮(鹿島則良宮司)の大鳥居の竣工(しゅんこう)祭が1日、同市宮中の同神宮で、氏子など関係者や来賓の橋本昌知事など約400人が出席して行われた。
新しい大鳥居は、明治期以降では4代目。倒れたのは御影石製だったが、今回は無垢(むく)の木製に。境内の樹齢600年と500年、250年の杉が計4本使われた。高さ約10・2メートル、笠木幅が約14・6メートルで、2月から建設工事が進められていた。
竣工祭は、斎主の東俊二郎権宮司が大鳥居前の祭壇に向かって祝詞を奏上。弓を引いて魔性を払う「蟇目(ひきめ)の儀」や、巫女(みこ)4人による「悠久の舞」も奉納され、古式ゆかしい趣を醸した。
同神宮によると、再建費は約8千万円で、全額が氏子などの寄付。祭典に続いて、寄付者の名前を刻んだ復興碑の除幕式もあった。その後、大鳥居前に張った荒縄を、居合道教士8段の男性が、真剣で切り落とす儀式を合図に、参列者による大鳥居のくぐり初めが行われた。
祭典会場脇の駐車場では、鹿嶋市主催の「復興祭」も開かれた。鹿島宮司や錦織孝一同市長、橋本知事などが祝辞を述べ、餅まきや踊り、太鼓演奏などのステージイベント、山車の引き回しが繰り広げられ、大勢でにぎわった。(佐川友一)