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県赤十字血液センター 学生宣伝、アニメとコラボ

親子連れと献血クイズの答え合わせをする学生ボランティア=茨城町長岡
親子連れと献血クイズの答え合わせをする学生ボランティア=茨城町長岡


10〜30代の県内の献血者数が減少傾向にあることから、県赤十字血液センター(水戸市千波町)がさまざまな対策に乗り出した。同年代の学生ボランティアを主体にした献血の呼び掛けや、人気アニメとコラボレーションしたキャンペーンを繰り広げている。少子高齢化に伴い、輸血用血液の将来的な不足が懸念される中、少しでも若者に献血に目を向けてもらえるよう工夫を凝らしている。


本県の献血者数は年間10万人前後と、ほかの自治体の献血率と比較して低いレベルにあるものの横ばいで推移している。一方、2011年度と13年度で内訳を比べると、40〜60代は増加している半面、30代は3845人減(15・6%減)、20代が1551人減(8・9%減)、10代が383人減(4・8%減)と若年層は軒並み減少している。

少子高齢化に伴い輸血が必要な高齢者が増え続ける一方、若者の献血者数が減少傾向にあるため、輸血用血液の需給逼迫(ひっぱく)は必至とみられている。これを受け、同センターはあの手この手の若者対策で乗り切る構えだ。

学生ボランティア主体の「学生献血推進サマーキャンペーン」が17日、茨城町長岡のイオンタウン水戸南で開かれ、茨城大や茨城キリスト教大の学生17人が家族連れなどに献血を呼び掛けた。

学生手作りの紙芝居や献血クイズを子どもたち向けの「献血キッズバス」や店舗敷地内で出題。学生は「16歳になったら献血できるからね」と子どもたちに話し掛け、将来の献血者育成に努めた。

茨城大2年の近藤志帆さんは「大学に献血バスが来る時はツイッターで宣伝し、今回のようにキッズバスを行うなどして工夫しているが、なかなか増加につながらない」としながらも、「多くの人に献血してもらえるよう宣伝していきたい」と意気込む。

また、水戸とつくば、日立の3カ所の献血ルームでは29日まで、人気アニメ「ガールズ&パンツァー」キャンペーンを実施、献血者にオリジナルクリアファイルをプレゼントしている。

アニメ人気にあやかり献血に興味を抱いてもらおうとの試みで、初めて献血した人にはポストカードも合わせて贈るなど、同センターは新たな献血者の掘り起こしに力を入れている。 (根本樹郎)

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