国内最大5メガワット風車 日立の実証機、神栖に完成
日立製作所が進めてきた国内最大の5メガ(5000キロ)ワットの洋上風力発電装置の実証機が神栖市東和田に完成し、24日、関係者にお披露目された。従来型の2メガワット級に比べ、出力は約2.5倍、羽根の直径は約1.5倍の126メートルにもなり、今後見込まれる洋上風力発電の大型化ニーズに対応する。
実証機には、羽根を風下側に配置する同社独自のダウンウィンド方式を採用して暴風時の負荷を低減させ、出力の大規模化の一方で、発電機や増速機の装置全体の軽量・コンパクト化が図られた。
また、発電機などを風雨から守るカバーは、日東電気(茨城町)がいばらき成長産業振興協議会などの支援を受けながら同社磯原工場(北茨城市)で製造したガラス繊維強化プラスチック製カバーを使用しており、地元の技術が生かされているのも特徴。
実証機は2012年に開発を始め、14年5月に建設を開始。今後は試運転を行い、風速や発電出力の相関データなどの検証、評価を進める。今夏、日立キャピタルとの共同出資会社である日立ウィンドパワーに納入し、鹿島港深芝風力発電所として商用として稼働させる予定。
これまでに日立製作所は2メガワット級装置を国内に97基納入、将来の市場ニーズに対応するため、経済産業省や環境省が実施する浮体式洋上風力発電の実証事業にも参画している。
同社の高本学新エネルギーソリューション統括本部長は「今後も拡大が見込まれる風力発電分野で積極的に事業を展開するとともに、社会インフラを支えるエネルギーソリューションの提供を通じ、低炭素社会の実現に貢献したい」と話した。
今後、国内有数の新エネルギー拠点となっている鹿島地域の沿岸部では、さらに鹿島港沖で大規模な洋上風力発電所の建設が進む見通し。ウインド・パワー・エナジー(神栖市)と丸紅(東京)が5メガワット級の設備をそれぞれ25基ずつ建設する計画がある。 (三次豪)
実証機には、羽根を風下側に配置する同社独自のダウンウィンド方式を採用して暴風時の負荷を低減させ、出力の大規模化の一方で、発電機や増速機の装置全体の軽量・コンパクト化が図られた。
また、発電機などを風雨から守るカバーは、日東電気(茨城町)がいばらき成長産業振興協議会などの支援を受けながら同社磯原工場(北茨城市)で製造したガラス繊維強化プラスチック製カバーを使用しており、地元の技術が生かされているのも特徴。
実証機は2012年に開発を始め、14年5月に建設を開始。今後は試運転を行い、風速や発電出力の相関データなどの検証、評価を進める。今夏、日立キャピタルとの共同出資会社である日立ウィンドパワーに納入し、鹿島港深芝風力発電所として商用として稼働させる予定。
これまでに日立製作所は2メガワット級装置を国内に97基納入、将来の市場ニーズに対応するため、経済産業省や環境省が実施する浮体式洋上風力発電の実証事業にも参画している。
同社の高本学新エネルギーソリューション統括本部長は「今後も拡大が見込まれる風力発電分野で積極的に事業を展開するとともに、社会インフラを支えるエネルギーソリューションの提供を通じ、低炭素社会の実現に貢献したい」と話した。
今後、国内有数の新エネルギー拠点となっている鹿島地域の沿岸部では、さらに鹿島港沖で大規模な洋上風力発電所の建設が進む見通し。ウインド・パワー・エナジー(神栖市)と丸紅(東京)が5メガワット級の設備をそれぞれ25基ずつ建設する計画がある。 (三次豪)