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結城諏訪神社で例大祭 伝統の太々神楽奉納

えびす様が釣り糸に付けた福餅を求め、競って手を伸ばす観客たち=結城市上山川
えびす様が釣り糸に付けた福餅を求め、競って手を伸ばす観客たち=結城市上山川


結城市上山川の結城諏訪神社(山川誠人宮司)で3日、春季例大祭が開かれ、県無形民俗文化財の太々神楽(だいだいかぐら)が奉納された。桜の花が舞う境内に大勢の観客が訪れ、地域の繁栄と氏子の家内安全を願って舞に見入った。

太々神楽は江戸時代中期に五穀豊穣(ほうじょう)を祈願して始まったとされ、毎年4月3日に奉納されている伝統の舞。地域の氏子でつくる「諏訪神社太々神楽保存会」(須藤克己会長)が太鼓や笛、舞を伝承している。

散りゆく桜が舞う神楽殿に登場した10〜50代の神楽司は、「五行の舞」を皮切りに「猿田彦の舞」「稲荷(いなり)の舞」などを披露。天狗(てんぐ)や狐(きつね)の面を身に着け、剣を振るいながら勇壮に舞った。

えびす様が奉納されたご祝儀を釣る「恵比寿(えびす)(鯛釣り)の舞」では、まかれる菓子や釣り竿の先の福餅を求めて、子どもたちが競って手を伸ばした。えびす様が日本酒や奉納金を釣り上げ、タイを片手に引き上げると、観客から拍手が上がった。

親子で訪れた同市上山川、田口恭子さん(37)は「数百年も舞が伝承されるのは大変なこと。このまま次の世代にも受け継いでいってほしい」と話した。 (溝口正則)



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