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「二孝女」縁、親交深める 常陸太田市、大分・臼杵市

川登小児童をアーチで出迎える山田小児童ら=常陸太田市松平町
川登小児童をアーチで出迎える山田小児童ら=常陸太田市松平町


常陸太田市に伝わる親孝行の娘たちの史話「二孝女物語」が取り持つ縁で同市は10日、大分県臼杵市と姉妹都市を提携する。調印式を翌日に控えた9日、臼杵市や同市議会、市民訪問団、小学校児童ら関係者約60人が常陸太田市を訪れ、交流会などを通して親交を深めた。

約200年前の江戸時代、巡礼の途中に病に倒れた父を訪ね、現在の臼杵市から常陸太田市東連地町の青蓮寺までの1200キロを、2カ月間かけて旅した姉妹の実話「二孝女物語」をきっかけに、両市は2005年から交流を始めた。

10月9日は姉妹と父が再会した記念すべき日。臼杵市の関係者らは大分空港から飛行機やバスを乗り継ぎ、約6時間かけて常陸太田市に到着した。

常陸太田市松平町の市立山田小(篠原陽一校長、児童63人)には、臼杵市立川登小の6年生児童8人のほか、市議会議長、市教育長らが訪れた。山田小の全校児童が校歌で出迎え、篠原校長が「遠いところからお越しいただき心から歓迎します」とあいさつ。6年の平山翔瑛君が「200年間の深みを感じる。これからも常陸太田市と臼杵市で手を携え、関わりを深めていきたい」と歓迎の言葉を述べた。両校の児童は歴史や名産品などそれぞれの市の特徴を発表し、学校を紹介した。

また、市民有志らでつくる両市の二孝女顕彰会(常陸太田市・櫻井正美会長、臼杵市・吉良卓美会長)の交流会が青蓮寺で開かれ、野点のおもてなしや一龍斎貞弥さんによる講談などを楽しむとともに、二孝女話に花を咲かせた。

両市の姉妹都市提携調印式は10日、常陸太田市中城町の市民交流センターで、両市の関係者らが出席して盛大に行われる予定。 (朝倉洋)



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