日立造船、常陸太田に バイオマス発電所完成
プラントメーカーの日立造船(大阪市)は19日、木材を燃料にした宮の郷木質バイオマス発電所(常陸太田市宮の郷町)の完工式を開き、関係者ら約160人が出席して、完成を祝った。出力は5750キロワットで、年間発電量は一般家庭の約1万2千世帯分に当たる。今月1日に商用運転を開始した。
同発電所は同市と常陸大宮市にまたがる宮の郷工業団地に建設され、県内を中心とした未利用木材を活用し、再生可能エネルギー固定価格買い取り制度による20年間の売電事業を展開する。
燃料用木材の安定調達に向けて同社と地元の林業事業者らで協議会をつくり「宮の郷バイオマス有限責任事業組合」を設立。同発電所に隣接して木質チップ製造工場を建設し、年間約6万3千トンを供給する。
式典で、同社エネルギーソリューション営業部の清嶺地(せいれいじ)誠部長は「隣の常陸大宮市で発電所を運営している縁もあり、県、常陸太田市、地元の林業事業者の協力で建設が実現した。林業の活性化や国産エネルギー普及に貢献したい」と話した。 (朝倉洋)