机の下、地震から身守れ 水戸 一斉訓練に15万人
東日本大震災から5年を迎えるのを前に、水戸市は2日、市民が一斉に地震から身を守る行動を取る「シェイクアウト訓練」を実施した。訓練には過去最多の15万人以上が参加登録し、職場や小中学校を中心に、震災に備えた訓練を行った。同市塩崎町の市立常澄中学校(飯島尚之校長、生徒数299人)では、生徒らがヘルメットをかぶり、机の下に体をかがめて身を守る訓練に取り組んだ。
市民の防災意識を高め、震災の記憶の風化を防ごうと、2014年から同訓練を実施しており、今年で3回目。参加登録者数は昨年の14万3338人を上回る15万3077人。参加者の市内人口に占める割合は57%に上り、国内の訓練では過去最高を記録した。
シェイクアウト訓練では、姿勢を低く、頭を守り、揺れが収まるまで動かないという行動が基本となる。市はラジオを通じて午前11時5分に訓練開始の合図を放送し、これに合わせて一斉に防災訓練が実施された。
常澄中では、ラジオの放送に合わせ、開始の合図がスピーカーから流れると、生徒たちはヘルメットをかぶり、机の下に1分間、身を隠した。訓練の後は防災に関する知識を高めるため、市の地域安全課の担当者が、お湯を注ぐと15分で食べることができる非常用保存食米の調理方法などを紹介した。
参加した斉藤海輝君(13)は「震災が起きた時も冷静に行動したい」と話した。(成田愛)