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常総 1年1カ月ぶり待望の図書館再開

復旧工事を終え業務を再開した常総市立図書館=同市水海道天満町
復旧工事を終え業務を再開した常総市立図書館=同市水海道天満町
再開した常総市立図書館で本を借りる市民=同市水海道天満町
再開した常総市立図書館で本を借りる市民=同市水海道天満町


昨年の鬼怒川決壊などで浸水被害を受けた常総市水海道天満町の市立図書館が復旧工事を終え、約1年1カ月ぶりで4日、業務を再開した。3月から同館駐車場にプレハブ造りの仮設図書館を設置して貸し出しは行われてきたが、待望の本館が再開し、来館者からは「この日を待ちに待っていた」と喜びの声が上がった。

■「前より明るい」
図書館入口前にはこの日朝から、再開を心待ちにした市民らが並んだ。

館内は床や壁がきれいに張り替えられ、本棚は新品に入れ替えられた。テーブルの上に仕切り板が付いた閲覧席も、新たに設けられた。

「水害前は多い時で週1回は図書館に足を運んでいた。また同じように本をたくさん借りたい」

子ども3人を連れて絵本を借りに来た同市の主婦、羽田めぐみさん(37)は館内を回り、笑顔を見せた。「前よりも明るくなっていい感じ」

■3万点廃棄処分
図書館は昨年9月の関東・東北豪雨で、床上約40センチの浸水被害に見舞われた。所蔵する本やCDなど16万点のうち、泥水に漬かった3万点は廃棄処分を余儀なくされた。

被害を免れた13万点についてはカビが生える恐れがあったため、同10月上旬から約2カ月半、救出作業を展開。「職員が手分けしながら一冊一冊の本を専用装置に入れ、除菌を繰り返す地道な作業を続けた」(小林日出雄副館長)という。

除菌を終えた本は再開までの間、業者の倉庫で保管。一部は、市内に工場を構える保管システムの専業メーカー、日本ファイリング(東京)が無償で保管に協力した。同社は保管専用の段ボール箱も制作し、預かった本を大切に守った。

■「期待応えたい」
図書館の復旧工事は3月に始まった。市は工事期間中も本を貸し出すため、仮設図書館を設置。冊数は3万冊と少なかったものの、同月から8月までの半年間、貸し出しに限定した業務を行った。

復旧工事は7月末に終了し、その後は本棚を設置するなど急ピッチで再開準備に取り組んだ。同館によると、復旧費用は約1億2千万円で、現在の所蔵点数は春からの購入分と合わせ、14万3千点まで戻った。

飯村順子館長は「初日から多くの市民に来てもらい、午前中だけで350冊も貸し出した。今後も市民の期待に応えられるような図書館づくりにまい進したい」と力を込めた。


     (今橋憲正)

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