晴天に映える、100段飾り 大子、ひな人形1000体
早春の奥久慈の風物詩「百段階段でひなまつり」が桃の節句の3日、大子町大子の十二所神社参道の階段で開かれた。赤いじゅうたんが敷かれた階段に、約千体のひな人形が並ぶ「100段飾り」の壮観な光景は多くの観光客を魅了した。
ひなまつりは穏やかな天気に恵まれ、階段下の通りは大勢の見物客が長い列を作った。階段を見上げると驚きの声が漏れ、ゆっくりと上がりながら、ひな人形の写真を撮ったり、背景にして自撮りするなど、思い思いに楽しんでいた。
家族4人で訪れたひたちなか市の小学3年生、徳田有美さん(9)は「こんなにいっぱいの人形は初めて。すごい」と驚き、父親の悟さん(46)は「素晴らしいイベント。子どもの思い出になる」と話した。
商店街の店舗などにもひな人形が飾られ、観光客はのんびりと散策。主催した町商工会女性部の山田良子部長は「天気も良く、桃の節句と重なり最高の日となった。ぶらぶらしながら大子のひなまつりを楽しんでほしい」と笑顔だった。
古式ゆかしい花嫁行列、町特産のアップルパイ販売もあり、商店街はにぎやかな一日となった。 (蛭田稔)