村田猛さんの絵画寄贈 遺族、高萩市に2点
県北ゆかりの日本画家、村田猛氏(1918〜99年)の絵画2点が3日、高萩市に寄贈された。猛氏の次男、いわき市のいわき明星大学薬学部教授の村田亮さん(66)が、「新庁舎が完成したと聞き、多くの市民に見てもらえれば」と寄贈を申し出た。市では市役所4階の展望ロビーなどに展示していく。
猛氏は北茨城市出身で、戦後、高萩市で会社を経営する傍ら、絵を描き始めた。酒井三良(さんりょう)の勧めで日本美術院に出品。昭和を代表する日本画家の一人、奥村土牛(とぎゅう)に師事した。
作品は「松曲」(145×112センチ)と「牡丹」(65×55センチ)の2点。市の木にちなんだ松を描いた作品と、猛氏が好きな花で華やかなボタンの絵を選んだという。
亮さんは「木の香りのする立派な庁舎。少しでも市民に潤いが届けられれば」と話し、大部勝規市長は「市民がよく見える所に飾りたい」と感謝した。(飯田勉)