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TX、シミュレーター新設 緊急時の対応、安全性向上へ

線路内への落下物を確認し、列車を減速・停止後、総合指令所に連絡をする男性乗務員=守谷市中央
線路内への落下物を確認し、列車を減速・停止後、総合指令所に連絡をする男性乗務員=守谷市中央


つくばエクスプレス(TX)を運営する首都圏新都市鉄道(東京)は守谷駅(守谷市)に乗務員の教育訓練を目的とする運転シミュレーター室を23日に新設する。地震や強風、駆け込み乗車など緊急時の対応を模擬体験する装置で、各種トラブルへの対応能力の向上を図っていく。

主力車両のTX2000系の運転室を再現。運転席の正面に縦約1メートル、横約5メートルの液晶ディスプレーが設けられ、乗務員は刻々と変化する路線映像を見ながら適切な方法で列車を操作する。晴れや雨、濃霧などの天候や時間設定をはじめ、架線や線路内への飛来物、パンタグラフの故障など57項目のシナリオ設定ができる。

緊急地震速報を受けて列車を減速・停止させる訓練では、地震発生時の激しい揺れが画面に映し出される。強風で架線にビニールが付着する映像が表示されると、乗務員は直ちに列車停止措置とパンタグラフを降下させるなどして安全を確保する。投資額は約1億3千万円。

これまで実施してきたTX総合基地(つくばみらい市筒戸)での実車訓練に加え、全乗務員127人が交代で平日に4人ずつ運転シミュレーターを用いる。1人につき年6回で計6時間実施する方針で、鈴木昭一運転課長は「TXはもともとトラブルは少ないが、さまざまな訓練を重ねることで対応能力の向上や安全性の向上につなげていきたい」と話している。 (小室雅一)



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