2018年4月21日(土)

真空容器組み立て完了 核融合実験装置 建設大きなヤマ場 那珂研

真空容器(下のドーム状の装置)に組み込まれる最後の部品=那珂市向山
真空容器(下のドーム状の装置)に組み込まれる最後の部品=那珂市向山

量子科学技術研究開発機構(量研機構)那珂核融合研究所(那珂市)は20日、欧州連合(EU)と共同で建設を進める核融合実験装置「JT-60SA」について、装置の心臓部となる真空容器の組み立てを完了した。2020年9月を見込む本格稼働に向け、装置の建設は大きなヤマ場を越えた。

実験は日本や欧州などが連携しフランスに建設中の国際熱核融合実験炉(ITER)計画の一環。JT-60SAはITERの補完的な役割に加え、次の原型炉を見据えた研究開発も狙う。

公開された真空容器は高さ約6・6メートル、直径約10メートルのドーナツ状。1億度以上のプラズマを閉じ込めるのに必要な真空状態を維持する。容器の組み立ては14年5月に始まり、15年4月までに分割して製作された10体のうち最後の1体を残し据え付けが完了。その1体分の隙間から、高温維持に必要な磁場コイルの装着が進められていた。

この日は磁場コイルをあらかじめ装着した最後の1体をクレーンでつり上げ、真空容器の上部から慎重に据え付けた。

組み立て完了について、トカマクシステム技術開発部の花田磨砂也部長は「容器を閉じるのは本プロジェクトにおけるマイルストーン(一里塚)。事故なく安全にできたことを喜んでいる」と話した。

核融合は太陽で起きている反応で、研究はこれを地上で再現してエネルギーとして利用する試み。少ない燃料で大きなエネルギーを取り出すことができ、高レベル放射性廃棄物も発生しない利点がある。(根本樹郎)



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