ドローン 豪雨に挑む つくばで飛行実験
大雨の中でドローンを飛ばし運行性能を確かめる実験が29日、つくば市天王台の防災科学技術研究所の大型降雨実験装置を使って行われた。1時間の最大雨量300ミリを想定した実験で、機体への影響がないか可能性を探った。
実験は、気象情報を提供する日本気象協会と、防災科研、イームズロボティクス(本社福島市)などドローン開発会社2社が共同で行った。
ドローンは、荷物配送など社会利用が今後増えることが想定される。突然の雨や風など、極端な気象現象に遭う確率が高まるとみられ、落下事故や誤作動を防ぐ狙いがある。
実験を通じ、同協会は荒天時にドローンが飛行できるかどうかの警戒情報サービスに生かす。開発会社は雨に強いドローンの開発に活用する。
この日は、実験装置内で(1)毎時100ミリ(2)同180ミリ(3)同300ミリ-の3条件で雨を降らせ、ドローンを高さ3メートルで水平移動や空中停止させて飛行時のデータを集めた。
イームズ社の担当者は「過酷な条件で有効なデータが得られた。防水性能やバッテリー消費、センサーへの影響を調べたい」と話した。(綿引正雄)