農業の経営意識向上を つくば 若手担い手が討論
若手農業者らの経営意識を高めようと、県は23日、つくば市竹園のつくば国際会議場で「ヤングファーマーズ・ミーティング2018in茨城」を開き、来場者約450人が“もうかる農業”の実現と新たなビジネスモデルを築く戦略などを学んだ。パネルディスカッションのコーディネーターは大井川和彦知事が務めた。
基調講演では、都内の百貨店などで販売されている1粒千円の「ミガキイチゴ」を生み出した宮城県山元町出身の岩佐大輝さん(40)が農業経営の規模拡大や経営者としての心構えを説明し、「市場規模とトレンドを注意深く見ること。農業投資を回収するには10年かかるので、中長期的にトレンドを見ていく必要がある」とアドバイスした。
さらに県内で農業に従事する東郷直樹さん(38)、倉持ゆかりさん(52)、菅野久美子さん(41)の3人と岩佐さんをパネリストに農業の課題などを議論。人材難については「いい企業・いい農家が基本で、働いてみたいと思わせることが大切」(東郷さん)、「農業の知識がある高齢者に作業を手伝ってもらうなど、仲間を仲間が助ける関係づくりが重要」(倉持さん)、「経営者との人間関係や仕事を分かりやすくマニュアル化すること」(菅野さん)と話した。 (小室雅一)