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地蔵、炎に包まれる 古河で奇祭 病気治癒願う

治癒を願う炎に包まれたろうそく地蔵=古河市高野、菊地克仁撮影
治癒を願う炎に包まれたろうそく地蔵=古河市高野、菊地克仁撮影


病気やけがの治癒を願い、地蔵に立てたろうそくに火をともす「高野ろうそく地蔵尊祭」が23日夜、古河市高野の高野地蔵尊であり、火だるまとなった地蔵に参拝者が手を合わせて病の完治や健康を祈った。

毎年8月23、24の両日に行われる伝統行事。参拝者は身体の悪い所と同じ地蔵の部位にろうそくを立て、火をともして拝むと病が治るとされている。熱でろうが流れ出すと、火が移って地蔵全体が炎に包まれるため、奇祭として知られる。

1719(享保4)年に建立された初代の地蔵は焼け崩れたため、現在は1936(昭和11)年建立の2代目。地蔵を囲むお堂は来年の初代建立300年を前に7月に再建された。使われるろうそくは例年、2日間で約3千本に上る。この日も参拝者が「全身」「肩」などと世話役に頼んでは、炎と熱気に包まれた地蔵にそっと手を合わせた。

2家族8人で訪れたつくば市竹園、塚越日彩さん(12)は「毎年来ているが、地蔵様が燃えていてすごい」。千葉県習志野市、羽部奈々さん(40)は「おかげさまで毎年健康でいられる。今年も家族が無事に過ごせれば」と願っていた。 (溝口正則)

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