親子50人が車両綱引き TX、総合基地でまつり つくばみらい
つくばエクスプレス(TX)を運行する首都圏新都市鉄道(東京)と、常総線を運行する関東鉄道(土浦市)は3日、鉄道の日(10月14日)にちなんだイベントをそれぞれの車両基地で開き、大勢の家族連れや鉄道ファンでにぎわった。
今年で14回目となる「つくばエクスプレスまつり」は、つくばみらい市筒戸のTX総合基地で開かれ、1万7千人が来場した。
恒例となった運転台見学では、制服を着た子どもたちが席に座り、運転士気分を満喫。車内放送に挑戦したり、警笛を鳴らしたりして楽しんだ。TX車両を引っ張る綱引きでは親子50人が挑戦。力を合わせて綱を引き、重量240トンの12両編成を数メートル動かした。
2020年春に導入する新型車両の運転台模型は初展示。計器類がディスプレー化され、洗練された形をしており、千葉県柏市の小学4年生、小泉奏介君は「最新技術が詰まっているようなので、運行が楽しみ」と期待していた。
関東鉄道が公開した常総市水海道高野町の水海道車両基地には3千人が訪れた。
基地内では、鉄道関連用品の即売会があったほか、1977年製造の「キハ310形」を中央に、気動車3台を並べて展示。基地と水海道駅間を運行する臨時直通列車も走らせ、鉄道ファンを喜ばせた。工場棟では日頃の車両点検の様子を実演。大型クレーンを使い、重量30トンの車両を高さ10メートル近くまでつり上げた。
パワーリフティングが趣味という千葉県流山市の会社員、竹田嘉文さん(43)は「力強い。見ていて、吸い込まれそうになった」と感心した様子。長男の凌我(りょうが)君(9)は常総線の魅力について、「都会と田舎、両方の風景が楽しめる。そこが、他の路線にないところ」と話していた。(今橋憲正)