陶芸大学校がW受賞 日本陶芸展 最高位の大賞、優秀作品賞
3月に東京で開幕する第25回日本陶芸展(文化庁後援)で、笠間市在住の陶芸作家で県立笠間陶芸大学校特任教授、五味謙二さん(40)の「shi-tou『シサ』」が最高位の大賞に輝いた。会派や団体にとらわれずに、いわば「実力日本一の作家を選ぶ」公募展。五味さんは「これまでの制作に対する評価も頂いたように思える」と喜びを語る。同時に、優秀作品賞・文部科学大臣賞には、同校卒業生(2018年3月卒)で同市在住のアイザワリエさん(24)が選ばれ、教員と教え子がダブル受賞。同校では「陶芸産地としての笠間焼の認知度が上がる」と意気盛んだ。
五味さんは1978年長野県生まれ。早稲田大在学中に陶芸教室や陶芸サークルで作陶を始めた。卒業後は陶芸家を志し沖縄で壺屋焼を学ぶ。岐阜県土岐市での制作を経て、2015年から同校特任教授。
受賞作は、丸みを帯びた二つの形を組み合わせた立体作品(高さ85センチ、幅65センチ、奥行き42センチ)。曲面を多くすることで、粘土の柔らかみを表現している。土そのものが生む質感と色合いが生きる形を追求する。
五味さんは同展に4度応募し、11年には初入選で準大賞に輝いている。
同展を見たのは、陶芸を始めて間もない20歳ごろで、当時の感動を覚えているという五味さん。「さまざまなジャンルの陶芸作品が対象の日本で一番権威のある公募展。いずれは出したいと思っていた憧れの場。(制作を)続けてきてよかった」と語ると共に、今回は学生の刺激になればと数年ぶりに出品。「先陣を切っていくという気持ち」だったといい、受賞に「ほっとした」と笑顔を見せた。
同展は1971年に創設され隔年開催。公募部門は伝統を踏まえた創作や自由な造形、生活の中の器の3部門で計509点の応募があり136点が入選した。
本県関係では73年の2回展で故松井康成さん、2015年には笠間市在住の若手陶芸家・井上英基さん、17年には石岡市に制作拠点を構える多摩美術大教授の井上雅之さんが大賞を受賞している。同展は3月28日、東京の大丸東京店を会場に始まり、全国計4か所を巡回。笠間市の県陶芸美術館でも4月下旬から開催する。 (大貫璃未)
五味さんは1978年長野県生まれ。早稲田大在学中に陶芸教室や陶芸サークルで作陶を始めた。卒業後は陶芸家を志し沖縄で壺屋焼を学ぶ。岐阜県土岐市での制作を経て、2015年から同校特任教授。
受賞作は、丸みを帯びた二つの形を組み合わせた立体作品(高さ85センチ、幅65センチ、奥行き42センチ)。曲面を多くすることで、粘土の柔らかみを表現している。土そのものが生む質感と色合いが生きる形を追求する。
五味さんは同展に4度応募し、11年には初入選で準大賞に輝いている。
同展を見たのは、陶芸を始めて間もない20歳ごろで、当時の感動を覚えているという五味さん。「さまざまなジャンルの陶芸作品が対象の日本で一番権威のある公募展。いずれは出したいと思っていた憧れの場。(制作を)続けてきてよかった」と語ると共に、今回は学生の刺激になればと数年ぶりに出品。「先陣を切っていくという気持ち」だったといい、受賞に「ほっとした」と笑顔を見せた。
同展は1971年に創設され隔年開催。公募部門は伝統を踏まえた創作や自由な造形、生活の中の器の3部門で計509点の応募があり136点が入選した。
本県関係では73年の2回展で故松井康成さん、2015年には笠間市在住の若手陶芸家・井上英基さん、17年には石岡市に制作拠点を構える多摩美術大教授の井上雅之さんが大賞を受賞している。同展は3月28日、東京の大丸東京店を会場に始まり、全国計4か所を巡回。笠間市の県陶芸美術館でも4月下旬から開催する。 (大貫璃未)