水戸の140億年たどる 9日から市立博物館 恐竜全身骨格、流星刀も
水戸の140億年史をたどる特別展「水戸の大地の成り立ち」(9日〜3月15日)が同市大町の市立博物館で開かれる。開催を前に同館は5日、同館ボランティア向けの内覧会を開き、水戸初上陸となるティラノサウルスの全身骨格や隕鉄(いんてつ)を原料に作られた「流星刀」など、約100点をお披露目した。
特別展は138億年前の宇宙誕生から、現在より2億年後となるアメイジア超大陸が形成されるまでの140億年について、水戸をテーマに据え時代ごとに紹介。隕石や現存する最古の岩石のほか、偕楽園周辺から出土した古代アザラシや古代クジラの化石、77万〜12万6千年前の「チバニアン(千葉時代)」についても、茨城大の調査分析資料とともに解説している。
また、高さ2.8メートル、全長6メートルのティラノサウルスの全身骨格や榎本武揚が1898年に隕鉄から作らせた流星刀も展示。関口慶久館長は「水戸の歴史はさかのぼると際限がないビッグヒストリー。宇宙誕生を抜きにしては語れない」と、来場を呼び掛けている。
会期中は専門家による講演会や県内・市内の地層などを巡るジオバスツアー、恐竜ジオラマづくり体験会など、多彩な関連イベントも開催する。23、29日、3月15日の3日間は、特別展の見どころや裏話を解説する学芸員によるギャラリートークも行われる。
特別展は午前9時半〜午後4時45分。入場料200円(高校生以下と65歳以上は無料)。月曜休館。問い合わせは同館(電)029(226)6521。
(前島智仁)