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核融合について職員学ぶ 量研機構副所長が講演 那珂市

那珂市の職員が那珂核融合研究所に関する説明を受けた研修会=同市福田
那珂市の職員が那珂核融合研究所に関する説明を受けた研修会=同市福田


那珂市向山の量子科学技術研究開発機構(量研機構)那珂核融合研究所の理解を深めてもらおうと、市は18日、同市福田の市中央公民館で同研究所に関する職員向け研修会を開いた。同研究所の鎌田裕副所長が、核融合の理論や、間もなく完成を迎える同研究所の核融合実験装置「JT-60SA」などについて説明した。

同装置は、日本と欧州連合(EU)の共同プロジェクトで組み立てが進められている。フランスに建設中の国際熱核融合実験炉(ITER)の補完的な役割を担う。世界の最先端技術が集積され、市ではシティープロモーションの貴重な資源と位置付けており、活用のために研究を正しく理解してもらおうと、初めて研修を開催。18、26の両日、計4回に分けて全職員を対象に実施し、18日は計約145人が出席した。

鎌田副所長は核融合反応の仕組みを解説し、「核融合炉は単独の反応の繰り返し。(反応が)暴走しない」と強調した。同装置は3月に組み立てが完成し、9月に最初のプラズマを生む予定。建設は日欧統合のプロジェクトチーム全員で目標を共有してきたと振り返り、「国際事業から信頼と敬意が一番大事だと学んだ」と語った。

市総務課の渡辺荘一課長は「那珂市で世界最先端の技術を使い、実験や研究が行われていることを知ってほしい。さらに市民に(理解が)広がり、アピールできれば」と期待した。(磯前有花)



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