台風19号被害伝える 常陸野写真塾生徒ら 那珂で展示5日まで
写真教室「常陸野写真塾」の写真展が4日、那珂市菅谷の市図書館ギャラリーで始まった。教室の生徒6人と、講師で常陸大宮市小倉の写真家、黒沢富雄さん(69)の作品が並び、昨年10月の台風19号被害を捉えた写真約100点も展示している。5日まで。
教室は那珂市、常陸大宮市、水戸市など県内の約12人が所属している。今回の展示会では、計7人の力作約20点を展示。生徒3人と黒沢さんは、台風19号で被害を受け氾濫した那珂川、久慈川周辺の写真を撮影しており、特別コーナーを設けて紹介することにした。
生徒の一人、那珂市の益子藤男さん(68)は常陸大宮市や、実家のある大子町の被災の様子を撮影。泥がたまった袋田の滝の展望台や、久慈川の洪水で流されたJR水郡線の鉄橋などを写した。益子さんは「災害は忘れたころに来る。忘れないよう写真に残したかった」と話す。
自宅が床下浸水した黒沢さんは地域の被災の様子を捉えた。「写真を見て、自分の住んでいる地域でも、災害が起こり得ることを感じてほしい」と訴えた。
5日は午前10時〜午後6時半を予定。入場無料。(磯前有花)