《新型コロナ・感染拡大防止》常陸太田市教委が児童に手作りマスク 市社協と連携、3200枚作製へ
新型コロナウイルスの影響でマスク不足が続く中、茨城県常陸太田市教育委員会は6日、同市社会福祉協議会の協力を得て、さらしで作製した手作りマスクを市内の小学生に届けた。新学期となって学校に戻ってきた子どもたちの感染予防策として使ってもらう。計3200枚作り今月中旬までには市内の幼稚園や中学校などにも届けられる。
手作りマスクは、市教委が3月下旬に市社協に「学校再開に合わせて用意できないか」と相談し、市社協に登録しているボランティア団体や福祉事業所などに協力を呼び掛け、35団体約200人が協力した。各自が自宅などで製作に励み、最初に小学生分の約2000枚を仕上げた。今後、園児や中学生分約1200枚も届ける。
マスク作りに協力した生活支援員の木名瀬恵子さん(66)は「少しでも役に立てればと思い引き受けた。材料が軟らかいので型紙に合わせて切り取るのがちょっと大変だったが、一つ二つと作るうちに要領が分かった」と話す。夫もマスクを耳に掛けるゴム通しなどを手伝ったといい、木名瀬さんは「このマスクで子どもたちを守ることができれば」と話した。
6日、始業式を終えた市立佐竹小学校(平根伸二校長、児童数209人)では、マスクを作ったボランティア代表者らが訪れ、1人1枚で全児童分を代表児童2人に手渡した。
6年生の石橋脩哉君(11)は「自分たちへの優しい思いが伝わってきた。洗いながら大切に使ってコロナ対策をしていきたい」、江原茉奈さん(11)は「大変な時期にみんなの分を作ってもらえてうれしい」と感謝の言葉を述べた。2人は早速、マスクを着け、「フィットしていて守ってもらえそう」「着け心地がいい」と感想を話していた。
同社協の地域づくりグループ長の多賀谷豊臣さんは「みんなで乗り越えようと取り組んだ。今後も市と連携していきたい」と話した。(飯田勉)