《新型コロナ》感染拡大10市町 知事、通学や通勤の移動自粛を要請 「緊急事態宣言準じる」
新型コロナウイルスの感染拡大に伴う政府の緊急事態宣言を受け、大井川和彦茨城県知事は8日、緊急会見し、首都圏との行き来が多い県南西地域などの「感染拡大要注意市町村」10市町の住民らを対象に、県立高校生の10市町以外への通学や、会社員などの通勤の移動自粛を新たに要請した。今後は平日と土日・祝日を問わず、不要不急の外出自粛を要請することとし、期間も5月6日まで延長した。これまでの要請をさらに強めた内容で、「(緊急事態)宣言に準ずる対策で、引き続き緊張感を持って感染症対策に当たる。ご協力をお願いしたい」と呼び掛けた。
大井川知事は、緊急会見に先立ち開かれた県対策本部会議で「本県は(緊急事態宣言の)対象地域ではないが、東京都、千葉県、埼玉県と近接し、われわれにとっても極めて重大な局面」と述べ、県の追加要請を決定した。
要請の対象となる「感染拡大要注意市町村」は、土浦、古河、龍ケ崎、取手、牛久、つくば、守谷、神栖、つくばみらい、阿見-の10市町。
通学自粛は、10市町在住でそれ以外の地域の県立高46校に通う生徒2837人が主な対象。要請に従い通学を取りやめた生徒は欠席扱いとせず、課題の提供、授業動画のインターネット提供などを行う方針。
通勤自粛については、社会機能を維持するために必要な職種を除き、オフィスでの仕事はテレワークなどを活用しながら原則自宅で行うことを求めた。
10市町を対象とする外出自粛要請はこれまで、4、5日の週末と10日までの平日夜間としていたが、期間を5月6日まで延長し、平日昼間も対象に加えた。
併せて、大井川知事は県内全域の住民に対し、緊急事態宣言の対象地域への通勤・通学を含めた移動自粛と、同対象地域に居住する家族などへの帰省の呼び掛け自粛を要請。やむを得ず実家などに帰省した場合は、なるべく家族との接触を避け、14日間、自宅待機するよう求めた。
また、10市町と同宣言対象地域に在住・在勤する県職員についても、5月6日まで業務に支障のない範囲で原則、テレワークなどでの在宅勤務とする方針。保健所や病院、窓口対応業務などは対象外とし、業務に支障のない人員体制を維持する。(三次豪)
■県の要請のポイント
10市町の住民、事業者へ
※感染拡大要注意市町村
・平日昼間を加えた不要不急の外出自粛
・外出自粛要請期間を5月6日まで延長
・会社員などの通勤自粛
(オフィスの仕事はテレワークなど活用)
・県立高校生の10市町外への通学自粛
県内全域の住民へ
・緊急事態宣言対象地域への通勤通学含む移動自粛
・同対象地域の居住者への帰省呼び掛け自粛
・帰省者はなるべく家族と接触を避け、14日間自宅待機