次の記事:残業申請しないよう求める 不適切指導

新型コロナ対策、緊急事態宣言 茨城県もいつまで我慢を

マスク姿で帰宅の途に就く駅利用者ら=16日午後5時半すぎ、JR水戸駅、関口沙弥加撮影
マスク姿で帰宅の途に就く駅利用者ら=16日午後5時半すぎ、JR水戸駅、関口沙弥加撮影


■仕事や補償、心配 「対策遅い」不満の声も

政府が新型コロナウイルス対策の緊急事態宣言の対象地域を全国に拡大したことを受け、茨城県民の間には「もっと早く対象にしてほしかった」「感染者流入防止になれば」「従業員の給与補償は」「休校はいつまで続くのか」と賛否の声が広がった。茨城県の感染者は120人を超え、大井川和彦知事は「ぎりぎりの状態」と危機感を抱く。感染拡大は防げるのか、いつまで我慢を続ければいいのか-。前例のない事態が続き、県民は高まる不安を拭えずにいる。

緊急事態宣言の対象が全国に拡大され、県民にも不安や戸惑いの声が広がった。

日立市、社会人1年目の会社員男性(24)は「会社もテレワークに向けて動いている。これから配属という時で不安もあるが、仕方ない。持ち帰られる資料など荷物の整理を進めている」と不安をのぞかせた。

水戸市内のスポーツジムを利用する同市の会社員女性(25)は「最近はマスク姿で利用している人もいた。体を動かしたい気持ちはあるが、『緊急事態宣言』となれば利用は控え、家でできることをしたい」と複雑な表情だった。

鹿嶋市の自営業男性(53)は「(7都府県の)緊急事態宣言が出されてからパチンコ店に多くの県外ナンバーが止まっていた。移動による感染拡大が不安だったので、もっと早く対策してほしかった」と指摘。水戸市の会社員男性(61)も「県外から本県に流入してくる人が解消することになればいい」と対象地域の拡大について理解を示した。

夏に出産を控えている大洗町の主婦(29)は「(対策が)遅いかなと思う」と率直な思いを語った。入学式を迎えたばかりの小学1年生の長男がおり、「休校が続けば夏休みがどうなるのか」と心配した。

一方で、飲食店などの経営者は先行きが不透明な状況に頭を抱える。水戸市酒門町で定食居酒屋「あおい屋」を経営する松平康宏さん(47)は「仕方ないというのが一番。この時期まで我慢すればいいというのがないのが苦しいが、お客さんを待つだけ」と気丈に語った。夜の飲酒を伴う利用が激減し、4月のここまでの売り上げは前年比6割程度になる見込みという。「休業するにしても、従業員の補償を考えなければいけない」と頭を悩ませた。(関口沙弥加、志賀敦文)



最近の記事

茨城の求人情報

全国・世界のニュース