《新型コロナにまけない》茨城高専、全学年で遠隔授業 他校とノウハウ共有へ
新型コロナウイルスの感染拡大で本年度の授業開始を延期している、ひたちなか市中根の茨城工業高等専門学校(米倉達広校長)は、21日から全学年でインターネットを使った遠隔授業を始めた。実習や実験を除き、座学の授業のほとんどで実施する。同高専によると、高校や大学など県内の高等教育機関で全学年一斉に遠隔授業をするのは初の試みで、各校とノウハウを共有したいとしている。
遠隔授業は座学の821科目のうち、800科目が遠隔で行われている。インターネット環境が不十分な学生には、ポータブルWi-Fi(ワイファイ)を貸し出して対応した。
授業に必要な教材は、約70人の教員がそれぞれ作成。通常の授業風景を録画するだけでなく、タブレット端末「iPad(アイパッド)」を使ってスライドショーに音声を付けたり、自撮り棒とブックスタンドで簡易な撮影台を設け、説明しながらノートに書き記す様子をスマートフォンで録画したりするなど、各教員がやりやすい手法で作った。
動画はグーグルのサービスなどを使って共有。計約1040人の学生は自宅で視聴し、教員から配布される小テストや課題をこなしていくという一連のモデルを構築した。
佐藤稔副校長は「途中でミスしても撮影し直すことができるので、授業内容が磨かれ、教員の教え方も向上する。学生も復習が可能」と利点を強調。小テストや課題の出来から学生一人一人の理解度を把握するのにも役立つとした。
米倉校長は、一連のスタイルはほかの学校でも活用できるとした上で、「今まで行ってきた事例を紹介しながら、遠隔授業の利点や課題を大学や県教育庁とも共有していきたい」と、県内への広がりに期待した。
同高専によると、対面での授業開始は5月11日を予定しているが、政府の緊急事態宣言が延長されるなどして難しい場合は、遠隔授業を続ける方針。(高岡健作)
遠隔授業は座学の821科目のうち、800科目が遠隔で行われている。インターネット環境が不十分な学生には、ポータブルWi-Fi(ワイファイ)を貸し出して対応した。
授業に必要な教材は、約70人の教員がそれぞれ作成。通常の授業風景を録画するだけでなく、タブレット端末「iPad(アイパッド)」を使ってスライドショーに音声を付けたり、自撮り棒とブックスタンドで簡易な撮影台を設け、説明しながらノートに書き記す様子をスマートフォンで録画したりするなど、各教員がやりやすい手法で作った。
動画はグーグルのサービスなどを使って共有。計約1040人の学生は自宅で視聴し、教員から配布される小テストや課題をこなしていくという一連のモデルを構築した。
佐藤稔副校長は「途中でミスしても撮影し直すことができるので、授業内容が磨かれ、教員の教え方も向上する。学生も復習が可能」と利点を強調。小テストや課題の出来から学生一人一人の理解度を把握するのにも役立つとした。
米倉校長は、一連のスタイルはほかの学校でも活用できるとした上で、「今まで行ってきた事例を紹介しながら、遠隔授業の利点や課題を大学や県教育庁とも共有していきたい」と、県内への広がりに期待した。
同高専によると、対面での授業開始は5月11日を予定しているが、政府の緊急事態宣言が延長されるなどして難しい場合は、遠隔授業を続ける方針。(高岡健作)