「最後の便」神戸へ 茨城空港、全路線運休

新型コロナウイルスの感染拡大を受け、茨城空港(小美玉市)を発着する全路線が2日から運休する。運休前最後の便が1日午後、乗客約30人を乗せ神戸に向かった。
1日は神戸行きの1便のみ。搭乗手続きカウンターは感染防止用のビニールシートが設置され、待合室では乗客同士が間隔を空けて座っていた。ビニール手袋を着用したり、持参した消毒液を使用したりする客の姿もあった。
乗客で神戸市の女性(62)は「宇都宮市に住む娘の出産手伝いで来ていた。数日前に生まれたばかりでもう少し滞在したかったが、この便を逃すといつ帰れるか分からないので仕方ない」と複雑な表情を見せた。
航空会社のスタッフらは「手洗い、うがい、笑顔を忘れずに」などと書かれたメッセージボードを手に、乗客を見送った。
国内線を運航するスカイマークによると、昨年の大型連休中の搭乗率は平均89%。今年は4月25日〜5月1日までに18%と大幅に下がっている。同空港は国内4路線、国際3路線が運休。全路線運休は、2011年の東日本大震災発生直後以来となる。