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《新型コロナ》6月8日全解除視野 茨城県の対策緩和基準、全指標ステージ1 都内も改善



茨城県の新型コロナウイルス対策の段階的緩和に向けた独自基準で、判断指標の6項目全てが最低レベルの「ステージ1」(感染が抑制できている状態)となっている。先週まで唯一「ステージ2」(感染がおおむね抑制できている状態)で、“緩和の鍵”とされた都内の感染状況に関する1項目の改善が進み、16日以降、ステージ1を維持している。このまま都内を含め感染が抑制された現状が続けば、県は段階的な緩和により最短で6月8日にも対策をステージ1に緩和し、休業要請や外出自粛要請が全て解除される見通しだ。

最後にステージ1となったのは「都内の1日当たりの経路不明陽性者数」(直近の1週間平均、以下同)。通勤・通学など都内との往来者が県内の感染者数を押し上げてきた状況を踏まえ、本県ならではの要件として指標に盛り込まれた。

県疾病対策課によると、同項目は都内の新規感染者の急増に伴い、4月14日時点で感染爆発・医療崩壊のリスクが高い状態の「ステージ4」相当の108.4人まで上昇。ただ、4月下旬以降は減少が進んだ。

県が指標の公表を始めた今月7日から8日間は「50〜10人」のステージ2の基準値内を抜け出せずにいたが、16日発表分(15日時点)で10人を下回った。その後も改善し19日発表分(18日時点)は6.1人。

残る県内関連の5項目も大きく改善し、11日以降、全てステージ1を維持している。新規感染者ゼロが2週間続く中、「1日当たりの陽性者数」と「濃厚接触者以外の陽性者数」は0人、「陽性率」は0%が続いている。医療提供体制に関する項目も19日現在、「重症病床稼働率」は4.3%「病床稼働率」は15.3%に抑えられている。

大井川和彦知事は15日の会見で、「都内の状況だけが仮にステージ2だとしても、安定した改善傾向が見られ総合的に判断できれば、(対策を)ステージ1に下げることもあり得る」と述べ、全項目の数値達成が絶対条件ではないとの考えを示していた。

県は判断指標を基に、18日に対策のレベルをステージ4から3に1段階緩和した。このまま感染が抑制された状態が維持できれば、25日にステージ2に、さらに2週間後の6月8日にもステージ1に引き下げる方針。ステージ1になると、休業要請や外出自粛要請の全解除に加え、県立学校も通常授業や部活動などが再開される。

ただ、18日に休業要請や外出自粛要請が大幅に解除されたのを受け、人と人との交流の機会は大きく増加するとみられ、依然として感染拡大への注意が必要な状況が続く。県は、都内を含む感染状況が悪化すれば、判断指標に基づき、対策のステージを再び強化する方針を示している。

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