茨城空港、12日再開 新型コロナ感染防止へ対策徹底 体温測定機や消毒液配置
全路線が運休している茨城空港(小美玉市)でスカイマーク福岡便が12日に運航再開することから、県などはターミナルビルの新型コロナウイルス感染防止対策を進めている。搭乗口と到着口に利用客の体温を測るサーモグラフィーカメラを設置するほか、消毒やマスク着用の徹底を促す案内板を掲示するなど水際対策を急ぐ。
茨城空港は同ウイルス感染拡大に伴い、5月1日の神戸便を最後に全路線が運休。その後、緊急事態宣言の解除を受け、スカイマーク福岡便が12日から、1日1往復の運航を再開する。
これを受け、県や茨城空港ビル管理事務所はターミナルビルの感染対策を進めている。出入り口に感染防止策の案内板や消毒液を配置したほか、搭乗手続きの列では利用者の距離を保つため床面に2メートル間隔のマーキングを実施。ロビーや展望デッキなどのソファやベンチも間引いた。
また、搭乗口と到着口には、利用者の体温を測定する「サーモグラフィーカメラ」を設置した。併設した大型モニターには撮影映像とともに体温を表示し、利用者の健康状態を確認する。
表示される体温が37.5度を超えた場合は、表示を緑色から赤色に切り替えて注意を促す。搭乗の際は「航空会社と本人間で相談して判断」(県空港対策課)し、到着時では県内保健所の相談窓口などを記載したチラシの手渡しや聞き取りなどを行う。
ビル2階の飲食店や土産店も同日から、小美玉観光協会が運営する「スカイアリーナ」など一部店舗が営業を再開予定。同店の担当者は「以前と同じ品ぞろえには至らないが、今後の路線の再開など踏まえ、徐々に増やしたい」とした。
茨城空港ビル管理事務所によると、ターミナルビルの1日当たりの平均利用者は、ウイルス感染拡大前で土・日曜が平均5千人、平日が同3千人ほど。福島一弘副所長は「待ちに待った再開。各路線の再開に伴い利用も増えてくるので、感染対策は徹底する」と話した。