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《新型コロナ》つくば市、修学旅行中止 各自治体、迫られる判断

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新型コロナウイルスの感染再拡大が、茨城県内学校の修学旅行にも影響を及ぼしている。つくば市は17日までに、市立小中学校全45校の修学旅行の中止を決めた。一度は日程を延期し実施時期を探ってきたが、最近の感染状況を見て断念。市教委担当者は「苦渋の決断だった」と話し、日帰り旅行など代替案を検討する。県教委によると10日時点で、中学の修学旅行の中止を決めた県内自治体はほかにない。ただ、感染が全国的に広がる中、来月に実施が迫る学校もあり、各自治体は実施か中止かの難しい判断を迫られている。

同市教委によると、小中学校の修学旅行中止は10日に決定。東京を中心とする感染の再拡大を受け、「児童生徒の安全が確保できない」と判断した。市内には小学校29校、中学校12校、義務教育学校4校があり、主に小学生は東京や鎌倉方面、中学生は京都や奈良方面を旅行する予定だった。

「中学生活のビッグイベントだったので悲しい」。修学旅行の中止を受け、同市立豊里中3年の宮嶋礼桜(れお)さん(14)は肩を落とす。京都への旅行に向け、生徒らは昨年度から計画を立て準備してきた。母の咲子さん(51)は「中止はやむを得ないが、何か卒業アルバムに残る思い出づくりをさせてあげたい」と話す。

同市教委は、日帰り旅行などの代替イベントを実施する方向で検討を開始。旅行の積立金の返金は学校によって対応が分かれ、代替イベントの費用に充てられる場合もあるという。

宿泊予約などはしていなかったためキャンセル料は発生しない。延期に伴う旅行プランの立て直し費である「企画料」の支払いは積立金を使わず、地方創生臨時交付金を活用する方針だ。

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