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茨城海保 人工岬「近づかないで」 鉾田で水難救助訓練

訓練でヘッドランド近くの離岸流に逆らって泳いだものの、沖に流される海上保安庁の特殊救難隊員(手前)=鉾田市玉田
訓練でヘッドランド近くの離岸流に逆らって泳いだものの、沖に流される海上保安庁の特殊救難隊員(手前)=鉾田市玉田


離岸流が発生しやすい「ヘッドランド」と呼ばれる人工岬周辺での水難事故に備え、茨城海上保安部は31日、鉾田市玉田の玉田海岸で離岸流に対処する救助訓練を実施した。離岸流は、水難救助のプロである海上保安庁の特殊救難隊員でも逆らって泳ぐことは難しく、事故の際に死亡率が高い。同海保は、周辺に近づかないよう呼び掛けた。

訓練は同保安部や羽田特殊救難基地(東京)の隊員ら23人が参加。ヘッドランド付近で泳いでいた男性が離岸流で岸に戻れなくなった、との想定で行われた。

遭難者役の隊員が、ウエットスーツや足ヒレを着用した状態で離岸流に逆らって泳いだものの、1、2分と持たず沖に流された。特殊救難隊員がヘリコプターからロープを伝って遭難者役の元に向かい、つり上げて救助した。

同保安部の北口充交通課長は「(開設中止となった)今夏の県内海水浴場と同様、ヘッドランド周辺は監視員がいない。遊泳は自粛してほしい」と話した。

同保安部によると、ヘッドランド周辺は立ち入り禁止となっているが、水難事故は後を絶たない。県内では昨年までの10年間で40人が事故に遭い、うち半数近い18人が死亡した。



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