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《新型コロナ》GoTo東京追加 茨城県内の観光業、膨らむ期待 対策徹底急務、準備を加速

旅館ロビーでマスクや検温機器を準備する豊年万作の従業員=大子町袋田
旅館ロビーでマスクや検温機器を準備する豊年万作の従業員=大子町袋田


政府の観光支援事業「Go To トラベル」に、10月から東京都発着の旅行が対象に加わる。例年、茨城県の入り込み客数の1割は都内からの観光客が占めることから、秋の観光シーズン本格化を控えた“巨大市場の開放”に、県内の観光業界は期待感を膨らませる。ただ、新型コロナウイルス対策のさらなる徹底は急務で、各事業者は準備を加速させている。

■需要喚起に
7月下旬に「Go To トラベル」が始まって以降、同事業を活用したツアーを企画してきた茨城交通(水戸市)。10月に東京都発着の旅行が対象に加わることで、同社の担当者は「観劇やテーマパークなどのツアー企画が組めるようになり、需要を喚起しやすくなる」と期待を込める。

一方、団体旅行については需要がまだ鈍く「GoTo事業を生かし切れていない」。東京都追加が「旅行に行きたいという動きにつながり、需要がぐっと上がってくればいい」と話し、これまで講じてきた感染予防策を一層アピールしていく重要性も強調した。

お盆の帰省自粛やイベント中止が響いた今夏。JR水戸支社によると、8月の水戸駅の乗降客数は前年同期比66%と大きく落ち込んだ。小川一路支社長は「これから、東京、茨城、福島エリアで観光ルートの活性化を促せる。新しい旅行商品を検討し、安全な旅行を提供したい」と意気込む。

■都内から1割
県内の入り込み客数のうち、例年、約1割は都内からの観光客が占める。2018年の県観光客動態調査によると、筑波山やアクアワールド県大洗水族館などを中心に延べ6183万6千人が本県を訪れ、このうち10.4%が都内からの観光客だった。

県も屋外イベント開催を支援する「いばらき観光誘客推進事業」を展開。今月から始まる自転車道「つくば霞ケ浦りんりんロード」周辺におけるサイクリングイベントなどへの支援を決め、県内で感染を回避したイベント開催を後押ししている。

県観光物産課は「GoTo事業を活用した県内誘客へ向け、イベントや情報発信を進めていきたい」と、観光促進を強める。

■かさむコスト
「観光客も徐々に回復してきた」。この4連休、大子町の旅館「滝味の宿 豊年万作」では全15室の客室が満室になった。阿久津博史社長によると、利用客のほぼ100%が「GoTo」の利用客といい「事業の効果は非常に大きい」と話す。

ただ、懸念材料も残る。都内からの観光客増加は、新型コロナ感染拡大への懸念と切り離せない。利用が集中すれば、従業員の感染防止策や密集回避策のさらなる徹底は待ったなしだ。同旅館でも玄関でのマスク提供や検温、使い捨てスリッパへの変更など、対策を加速させている。

また、感染拡大以降は密集回避のため、1部屋当たりの利益率が落ち込む傾向にあるという。消毒などの感染対策費や人件費などのコストがかさむ中、利益の確保が課題となっている。

阿久津社長は「なるべく早く、GoToに頼らない経営体制を構築する必要がある」と、先行きを見据えている。

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