茨城県内の観光客41%減 20年上半期は1812万人、コロナ響く

茨城県は23日、2020年上半期(1〜6月)の観光入込客数が前年同期比41.3%減の1812万3千人にとどまったと発表した。県内で新型コロナウイルス感染症が拡大した4、5月を中心に、客足の大幅な落ち込みが響いた。
入込客数は、県内観光地175地点とイベントなど103地点を対象に調べた速報値。県観光物産課によると、19年上半期は3088万人だった。
月別の内訳を見ると、2月は前年同月比11.1%増だったが、県内で初めて感染者が確認された3月は同37.6%減少。さらに、感染が拡大した4月は76.2%減、5月は76.0%減と、それぞれ大きく下落した。
20年下期(7〜12月)の見通しについて同課は、海水浴場の開設や花火大会を中心とする祭り、イベント開催が相次ぎ中止となったことから、「大きな影響が出る」と指摘。9月の4連休は県内の観光地や宿泊施設で多くの入り込みが見られたものの、「年間で19年を上回る規模には至らないだろう」とした。
また、県は同日、19年の観光客動態調査についても発表。入込客数は前年比4.2%増の6443万4千人だった。観光消費額は台風19号(東日本台風)の被害が響き、同2.7%減の2486億9500万円だった。